弁護士のブログBlog
税理士さん受難の時代?
- 2019-12-10
かつて御世話になった老婦人A(88歳)から,先日,相談の電話があった。
「財産を根こそぎ,誰かに盗られた。
警察は,目下,○○の警備で大変なので,警察署長に連絡だけ入れておいた。
その警備の仕事が一段落したら動いてくれるそうだ。
いずれ先生にも動いていただくことになるので,取り急ぎ連絡した。」
とのこと。
その後,
先週になって,再度,老婦人Aから相談の電話があった。
内容がなかなか聞き取りにくい。国税庁OBの顧問税理士が約3名登場するが,
どの税理士がどのように動いて,どうなっているのかの説明が,
今一つ要領を得ず,分かりにくいので,
「先生,大変申し訳ないですが,私の事務所にご足労をいただけますか。
できれば,取引先銀行の支店長に立ち会ってもらって,一緒に話を聞いてもらいたいので,
ご一緒に,連れて来てもらえませんか。」
と,お願いしたところ,
某銀行支店長と,「運転手役」の会社社長(A先生の弟子?)を連れて,
当事務所に来られた。
午後2時の約束時間のはずが,午後1時に来られた(ひとり言:へんだなぁ・・)。
「A先生,お久しぶりです。」との挨拶の後に,
A先生は,いろいろ「愁訴」されたが,今一つ要領を得ない。
(ひょっとして・・・・??)
どうやら,加害者の中心人物は,顧問税理士のBさんのようだが,
某銀行支店長が「目配せ」してきたところで,すべてを了解し,確信した。
(運転手の会社社長が,「昨日,警察OBから電話があり,『弁護士事務所までの送り迎えよろしく』と指示を受けました。」と耳打ちしてくる。)
Bさんの携帯電話の番号を記載したメモをみせていただき,
「ちょっと,Bさんの方に連絡して聞いてみます。」
といって,一旦,相談室から席を外し,別の部屋から,
税理士のBの携帯電話に連絡を入れると「案の定」だった。
かなり重度なまで「認知症」が進行してしまった模様。
嗚呼。
このような場合,お金を扱う税理士さんが「悪者」にされてしまうわけだ。
嗚呼。
それにしても,A先生に付き添って,遠路はるばるご足労くださった,2名は,全てを了解の上で,A先生の話を「否定せず」,我慢強く「受け容れ」て,耳を傾ける態度・仕草をとり続けた。2人とも,「大人」やね。